アクティブラーニングは「3つの構造的限界」によって学力が育たないようになっている(序)

軽井沢プリンス・ショッピングプラザにて撮影

 テレビの報道番組などにおいて教育に関するテーマがとり上げられるとき、キャスター・アナウンサーは、どこか表情が緩む。NHKなどでは、特にそれが顕著に感じられる。私は別にNHKを批判したいわけではないが、NHKはいつも他局以上にカタい表情・表現でニュースを伝えるから、その中で表情・表現が緩むと、そこが目立ってしまうわけだ。私は、この「緩み」があまり好きではない。またニヤニヤしてるなこのキャスター、と不快に思う。いじめなどの問題は別として、2020年入試改革や全国学力テストについて報道するときは、だいたいどこかでニヤニヤしている。

 たしかに、政治の動向などにくらべれば親近感のわくテーマであり、気持ちがやわらかくなるのも分かる。しかし、政治経済等あらゆる分野を動かすのは人であり、人をつくるのが教育である。その意味で、決して「気楽に(いい加減に)扱ってよいテーマ」ではない。ところが、どうやらその“お気楽さ”は、キャスター・アナウンサーだけでなく、教育の中枢にも及んでいるようである。すなわち、中央教育審議会である。

2014年11月20日、当時の文部科学大臣・下村博文氏から中教審に諮問が行われた。

 初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)

 これが、昨今の教育界を急速に支配しつつある「アクティブラーニング」の号砲となった。もともと高等教育(大学教育)においてはそれ以前から言及されていたのだが、この中教審諮問以降、アクティブラーニングなるものは初等中等教育(小中高教育)にまで広がることになったわけである。

 以降、書店の教育関連書コーナーに行けば「アクティブラーニング」の文字が華々しく踊り、学校のみならず大小の塾までもが、「アクティブラーニング」を導入しなければ負けると言わんばかりの勢いでその導入をアピールするようになってきている。

しかし、あまりにその勢いが強すぎるのを危惧したようで、中教審は次のような言葉を持ち出した。

「アクティブラーニングの視点」「主体的・対話的で深い学び」

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