ふくしま式 小学生が最初に身につけたい語彙200


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はじめに(この問題集の特長)

  • 要注意! その言葉、本当に「知って」いますか?
    子どもだといっても、日本で日々暮らしている日本人なんだから、母語である日本語は、放っておいても覚えていくはず――。もし、心のどこかでそんなふうに思っているのなら、注意が必要です。
    もちろん、成長するに従って出あう言葉の数が増えるのは当たり前のことです。
    しかし、言葉の存在自体は知っていても、実は身についていないものがあります。
    それは、「用法」です。
    たとえば、「辛い」という言葉は知っていても、「辛くも逃げ切った」と言われて、その意味が分かるかどうか?(74ページ参照)
    むろん、辞書的に「知る」ことは可能です。「辛くも」を辞書で引くと、「ぎりぎりのところで」などと書いてあります。
    しかし、だからといって、「今日は余裕をもってバスに乗れました。辛くもなかったです」などとは言えません。「ぎりぎりのところ」を否定したつもりかもしれませんが、そういう意味は伝わりません。「辛くも逃げ切った」などという代表的な使われ方・用例を「知って」いればこそ、正しく活用できるわけです。
    つまり、大切なのは、豊富な「用例」との出あいなのです。用法を身につけるために、用例と出あう。この本は、そのお手伝いのために生まれました。
  • 感動・感謝の声、続々!
    シリーズ累計40万部を突破(※)した「ふくしま式」問題集には、たくさんの「声」が届いています(※2019年夏現在)。
    ◎「ふくしま式は例文がおもしろいんです。けっこう普通と違うようなことが書いてあって、きょうだいで驚いたり笑ったりしながら取り組んでます」(小1女子・小4男子の保護者)
    ◎「初めて受けた全国規模のテストで、意外なほど国語がよくできており驚きました。低学年のときからふくしま式問題集でトレーニングしていたおかげですね」(小3女子保護者)
    楽しみながら知識を増やし、活用力を磨くことのできる問題集。さあ、今すぐ始めましょう!

冒頭解説

ベーシックな200語を厳選!

ちまたには、子どもの語彙力を高めるための本が、たくさん出回っています。
あなたもきっと、手にしたことがあるでしょう。
特に、「1000語をひたすら覚える」系の本。
なるほど、言葉は無数にありますから、1000語でもまだ少ないという見方もできます。
しかし、実際に使った子どもたちは、どうですか?
1000語、覚えられましたか?
使えるようになりましたか?
それどころか、その本、三日坊主で本棚に押し込まれてしまったのではありませんか?

そもそも、なぜ「その1000語」なのでしょう。
こんな言葉、子どもに必要なのだろうか。
読み書きで、実際に使うだろうか。
そんなふうに思える言葉も、その手の本ではけっこう目につきます。
わが子にたくさん言葉を覚えてほしい。
その気持ちは分かります。でも、いきなり1000語では、多すぎませんか。大人でも、英語を勉強するときに英単語をいきなり1000語つきつけられたら、戸惑ってしまいます。

身につけるべき言葉を、厳選できないだろうか。
そんな問題意識から生まれた前作が、『ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集[小学生版]』(大和出版)です。
おかげさまで、前作は発行部数が5万部を突破し(2019年春)、大変多くのみなさんの手元で活用されています。
前作は、「反対語」、とくに「文の述部になる」「意味を支える」言葉に絞り込みました。基本となる反対語は200語(100セット)。しっかりと、厳選されています。
ただ、難易度の低い言葉から高い言葉まで幅広く収めてあるため、小学校低学年くらいのお子さんには、ややハードルが高く感じられる面もあるようです。

そこで、やや難易度を下げ、小学校1~4年生くらいをイメージして作ったのが、本書です。
今回は、「7つの観点」で絞り込みました。
そして、その絞り込んだ言葉数百語を、難易度を考えながらさらに絞り込んで、200語まで厳選しました。
次ページの図をごらんください。
ほとんどランダムに抽出した1000語を羅列しただけの類書との違いが、よくお分かりになるはずです。

「七つの観点」とは何か?

学校における教育課程や教育内容を文部科学省が定めた「学習指導要領」の存在については、ご存じの方も多いでしょう。学習指導要領は、およそ10年に1度のペースで内容が更新されていますが、平成29年告示版の内容には、注目すべき点があります。次の比較をごらんください。小学校学習指導要領の中の「ある言葉」の登場回数です。

〈ある言葉の登場回数〉
A 平成20年告示(平成23年完全実施)版……8回
B 平成29年告示(令和2年完全実施)版 ……30回

その言葉とは、「見方・考え方」です(Aでは「見方や考え方」)。この言葉が、AからBへの移行において、4倍近くに増えているのです。
見方・考え方。
それはすなわち、「観点」です。
右の比較は、観点を磨き上げることが新時代の要請であるということを、如実に表しています。
「ふくしま式」では、以前からこの「観点」を重視した指導を行っていますが、先のBの学習指導要領が告示される1年以上前の2016年2月に刊行した本(※)では、「7つの観点」としてそれを世に問うています。(※)『「本当の語彙力」がグングン伸びる本』(大和出版)

「7つの観点」は、次のとおりです。
本書のパート構成も、あわせて書いておきます。

ふくしま式「7つの観点」
1,時間の観点(パート1)
2,空間の観点(パート1)
3,自他の観点(パート2)
4,心理の観点(パート3)
5,五感の観点(パート4)
6,目的・手段の観点(パート5)
7,プラス・マイナスの観点(パート5)
* 総合問題(パート6)

それぞれの具体像は、本文をごらんいただくのが早いので、ここでは詳しく書きません(詳しく書いた前掲書の一部を著者サイト上で無料で読めます)。
先ほど「見方・考え方」と書きました。
この「考え方」という言葉にも、注目してください。
考え方、それは思考技術のことです。
要するに、観点を磨くことは、イコール、思考力を磨くことなのです。その詳しい理路については私の著書群をお読みいただくとして、ここでは一つだけ、例を挙げてご説明します。

(問い)「重み」と「重さ」はどう違うのか?

「えーっと、重みは気分的な感じ。重さは計測できる感じ?」
なかなかよいのですが、すっきりしません。
そこで、「自他の観点」を意識的に活用します。
「重みは、主観(自分中心の見方)。
重さは、客観(多くの他人が納得する見方)」(例外もあります)
なるほど、「校長先生の言葉には重みがあった」とは言えても、「校長先生の言葉には重さがあった」とは言えないのは、感じ方は人それぞれだからでしょう。計測できるような客観的なものではないわけです。これで、だいぶすっきりしました。

いかがでしょうか。こんなふうに、「考える」際の武器になるのが「7つの観点」です。
そして、その「7つの観点」で分類された言葉を意識的に身につけていくことは、観点を武器として活用するためのスタートラインです。この本が「思考力アップに不可欠!」と銘打っているのは、そういう理由なのです。

抽象的な解説ではなく、具体的な活用によって習得する

今、「校長先生の言葉には重さがあった」という文を読み、こう思ったかもしれません。
「ああ、うちの子、こんな文書きそう……」
そうなのです。子どもが言葉を覚え活用する中で必ず出くわすのが、こうした、「なんだか使い方が変」という場面です。
それは正確には、「類似した別の言葉と区別できていない」ということです。
実は、この「似た言葉の区別」「似た言葉の間に相違点を見つけること」こそが、言葉を知るということの本質です。
この相違点のことを、言語学では「差異」と言います。
言語学の祖・ソシュールは、言葉の意味は差異によって生まれる、と主張しています。
ただ、年齢が低ければ低いほど、その差異を「解説」されても、ちんぷんかんぷんになります。
たとえば、34ページの「ここがポイント!」を見てください。「相手」と「他人」の違いが「解説」されています。が、それを読んでも、低学年くらいの子は、今ひとつ腑に落ちません。
そこで、同ページの問題1の小問1,2を見てください。
「相手」と「他人」の違いに気づかせるための問題になっていることが分かるでしょうか。
「解説」ではなく、「活用」をとおして、言葉の意味範囲を少しでも正確にしていく。
そこにこだわったのが、今作の特長です。
前作では、ページ上部に「解説(言葉の意味)」を、ページ下部に「活用(言葉の用例)」を意識した問題を載せました。
しかし、今作では、思い切って「解説」を極力省きました。
 抽象的解説よりも、具体的用例を。
辞書を引いたとき、意味を読んでも分からなかったが、用例を読んだら分かったという体験は、誰にもあるでしょう。
そもそも私たちが言葉を身につけるプロセスというのは、そのほとんどが、具体的な活用の場にあります。とくに小学生はそうです。辞書の「解説」によってではなく、実際に「活用」する中でこそ、母国語を「身につける」=「体得する」のです。

そしてもう1つの特長。
それは、「既知の言葉の未知の活用法」にこだわった点です。
たとえば、「ブルー」という色は知っていても、それが「憂鬱」という意味でも使われることは、知らない(66ページ参照)。
目次を見ると、「このくらいの言葉、うちの子は知ってるよ」と思うかもしれませんが、該当ページもちゃんと見てください。
そこにはきっと、「未知の活用例」が、載っていますから。
こうしたこともまた、「活用」重視を形にした結果なのです。

この本の効果的な使い方

この本をより効果的に使うためのポイントを、いくつか挙げておきます。

☆ 問題を解く前に、〈使い方の例〉の文を、ひととおり音読しましょう。できれば、ノートを用意して書き写しましょう。
☆ 身につけるべき200語とは違う部分(※)で、知らない言葉にとまどうことがあるかもしれません(※問題文中に出てくるいろいろな言葉)。でも、それ自体も言葉の知識を増やすプロセスです。意味を自分で予想しながら、あるいは、大人の助けを借りながら、進めていきましょう。
☆ 簡単そうに見える問題も、けっこう間違えるように作ってあります。ただ素早く空所を埋めていけばよいと思わず、じっくり考えながら進めていきましょう。
☆ 一部を自作する短作文問題は、完璧な文にはなりにくいはずです(前後が指定されているため、文脈的に不正確な書き方になったりしがちです)。多少意味が分かりづらい文になっていたとしても、そこまで厳密に採点する必要はありません。あくまでも、「身につけるべき言葉の用法として正しいかどうか」を基準にして採点するようにしてください。
☆ 書き込むべき「1文字」につき、おおむね活字「2文字半」分の計算で作っています。たとえば、答えが「うれしい」だとすると、次のように10マス分をとっています。ですから、低学年の子でもゆったりと書き込むことができます。

なお、上のように、罫線をはみ出して書いてもかまいません。また、本文中で「嬉しい」となっていても、「うれしい」というように、ひらがなに戻して書いてかまいません。ひらがなで書いてもはみ出さない程度のスペースをとっています。
☆ 見出し語が「長い・短い」のように「・」でつないである場合、それは反対語です(正反対ではないがセットになることが多い言葉も含む)。セットで身につけましょう。
なお、「ふくしま式」問題集シリーズは、この本で10冊目です。これまでの本を巻末(110ページ)に載せています。あわせて活用し、真の国語力向上のために、お役立てください。

ふくしま式 小学生が最初に身につけたい語彙200 目次

パート1 時間/空間の観点

  • 1 まだ/もう/あいかわらず/いぜんとして/いまだに/すでに/とっくに
  • 2 結果/結局/あげく/果たして/いつしか
  • 3 原因/理由/そもそも/もとより/かねてから
  • 4 あらかじめ/前もって/いまさら/この期に及んで/かつて/以前
  • 5 じきに/ほどなく/すぐに/ただちに/即座に/すかさず
  • 6 内・外/表・裏/内側・外側/内面・外面
  • 7 前・後/先・後/過去・現在・未来
  • 8 長い・短い/上・下/高い・低い
  • 9 大きい・小さい/広い・狭い
  • 10 遠い・近い/深い・浅い
  • パート1 解答・解説

パート2 自他の観点

  • 1 自分・他人(自己・他者)/自身/相手
  • 2 する・される/させる/強いる/与える/受ける
  • 3 個人・集団/(個人)・団体/私・公/(自分)・みんな
  • 4 おのずから/おのずと/みずから/わざと・うっかり
  • 5 オリジナル/オリジナリティ/独創・まね/多様・一様
  • 6 まさる・おとる/許す/みとめる/ゆずる
  • パート2 解答・解説

パート3 心理の観点

パート4 五感の観点

  • 1 (視覚)白/黒/灰(グレー)/赤/青(ブルー)
  • 2 (視覚)明るい・暗い/まっすぐ/光・闇/(光)・影
  • 3 (聴覚)声/響く/抑揚/騒ぐ/うるさい
  • 4 (嗅覚/味覚)くさい/におう(におい)/後味/おいしい
  • 5 (味覚)甘い/辛い/辛口/苦い/渋い/酸っぱい
  • 6 (触覚)冷たい・温かい/かたい・やわらかい/熱い/手応え
  • パート4 解答・解説

パート5 目的・手段/プラス・マイナス

パート6 総合問題

  • 1 おさらい問題(時間/空間)
  • 2 おさらい問題(自他)(心理)
  • 3 おさらい問題(五感)(目的・手段/プラス・マイナス)
  • 4 覚えておきたい漢字 直/生/解/系/理/象
  • パート6 解答・解説

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