ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集[一文力編]詳細


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パート2の P.41~43/P.57-60 は実物ページを公開しています。
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はじめに(この問題集の特長)

  • 「意味不明な文」にお悩みの方へ
    小学生向けの「読解問題集」は、低学年向けから受験生向けまで、たくさんあります。記述式の問いが多い本も、けっこうあります。
    また、「読書感想文の書き方」といった本も、数多く世に出回っています。
    子どもにそれらを与える。さあ、できるようになったか? なっていない。
    それは、「記述力が伸びない」とか「作文力がついていない」とかいうことなのか? いや、ちょっと違う気がする。たぶん、それ以前の問題だ。
    書かれた文の一つひとつが、とにもかくにも「意味不明」。同じ文を何度読み直しても、意味が分からない。がっかりするというより、うんざりする――。
    そんな思いを抱いた方への打開策が、ここにあります。
  • この本は、「国語版の計算ドリル」だ!
    学校でも塾でも、「量さえ書かせればいずれはできるようになる」という発想の先生が多く、なかなか「一文の書き方」あるいは「一文の読み方」まで詳しく教えてくれる先生はいません。
    実を言うと私自身も、週に一回しかない授業の場でそこまで詳しく指導している余裕はありません。
    たとえば、「を」を「が」に赤字で直して、そのまま返却する、といった程度です。そういう「よくあるミス」をリストアップして練習させるというところまでは、なかなか手が回りません。
    だからこそ、教材が必要だ。そう思いました。
    しかも、「ただ与えておけば、いつの間にかできるようになる」教材が。
    この本は、一見すると記述させる欄が多く、「採点や指導が面倒」と思うかもしれません。でも、もう少しよく問題をチェックしてください。手とり足とりで教える部分は少なく、ほとんど自己採点できることに気づくはずです。
    いわば、「国語版の計算ドリル」のようなものです。
    子どもが、自分自身で解き進め、チェックし、達成感を得ながら、「勝手に進めていく」ことができます。
    どうぞ、お試しあれ!

冒頭解説

「一文力」とは何か?

A「梅の花が咲き始めました」
B「梅の花が咲き始めました。でも、まだまだ春という感じではありません」

Aは「文」、Bは「文章」です。
文章とは、二つ以上の文の集合体です。
子どもたちが苦労している「作文」も、もちろん「文章」です。学校は、四百字、八百字、千二百字といったレベルの長文を、平気で求めてきます。
子どもたちが書いたそんな作文を読みながら、次のように思ったことはありませんか。
「文章というより、一つひとつの文が、そもそも間違いだらけ。意味がよく分からない文が多すぎる」
「まずは〝てにをは〟から身につけないと、どうしようもないんじゃないか」
これは、子を持つ親のみなさんはもちろん、多くの先生方も、日々痛感していることでしょう。
それは、私自身も、同じです。
私は、国語塾を始めた頃から、というより小学校教師をしていた当時から、ずっと確信を持っていました。
「文章」の前に「一文」の読み書きができなければならない、と。

「文章力」の前に、「一文力」。

一文を、まっとうに書く力。自然な、読みやすい一文を書く力。誤読を招くことなく、伝えたい意味がまっすぐ相手に届くような一文を書く力。
もちろん、書く力というのは、読む力と常に表裏一体です。一文をまっとうに読むことができないから、自分が書いた文の問題点に気づけず、直せないわけです。
その意味で、「一文力」とは、一文を書く力であると同時に、一文を読む力でもあります。

一文の読み書きに必要な要素はたくさんありますが、本書では特に「係り受け」にこだわっています(係り受けの意味は14ページ参照)。具体的には、26ページ、42ページ、44ページ……等々、多くのページに「係り受け」の図があります。確認してみてください。
そして、国立情報学研究所の新井紀子氏によれば、AI(人工知能)は、80%程度の精度で文の「係り受け」を解析できるそうです(『AI vs 教科書が読めない子どもたち』新井紀子著/東洋経済新報社)。
では、あなたのお子さん、あるいは児童・生徒のみなさんは、いかがでしょうか?
ちょっと、自信が持てないのではないでしょうか。
でも、大丈夫。
AIに負けないような「一文力」を身につけるために、本書は力強い味方になってくれます。

この本は、ふくしま国語塾の生徒のノートから生まれました。生徒たちに協力してもらい、実物ノートを百冊以上集め、その中の「よくあるミス」を抽出し、そのうえで作り上げたのが、本書です。
必ずや、お役に立てることでしょう。

本書の対象

本書の基本的な対象は、小学生です。
ただ、本書は、「ふくしま式」問題集の既刊本と異なり、タイトルに「小学生版」がついていません。
その意味でも、中学生、高校生、大学生、あるいは大人に至るまで、幅広くお使いいただくことができます。
ちょっとページをめくってみれば分かりますが、大人でもついつい書いてしまうような不適切な形の文が、たくさん載っています。
ぜひ、幅広い年齢のみなさんに取り組んでいただきたいと思います。

この問題集の構成、そして「文法」について

本書は、次のような構成になっています。

パート①「不自然な文を直す」
パート②「誤読させない文を作る」
パート③「文を分かりやすくする」
パート④「おさらい問題」

パート①は、文法上不適切な文を修正していく問題が中心です。なお、敬語や文字表記などに関する設問も加えました。
パート②は、文法上不適切とまではいかなくとも、意味が二とおりに受け取れるなど、読み手に誤読させる余地がある文を修正する問題です。
パート③は、一文が長くなることで分かりづらさを生んでいるような文について、それを二文・三文に分けることで分かりやすくする問題が中心です。
そしてパート④は、全体のおさらい問題です。

今、「文法」という言葉を用いました。
これは、言いかえれば「技術・型・方法」のことです。
「ふくしま式」問題集の既刊本の多くは、いつもこれらを重視してきました。
しかし、本書では、あえて文法を背後に隠しました。
中高生、あるいは大学生でも難しく感じるような国文法の用語を持ち出してしまうと、とたんに取り組む意欲がそがれてしまいます。
そこで、そうした用語の使用は極力避けました。
抽象的な文法を隠し、具体的な一つひとつの文を修正する作業に集中することで、いつの間にか、言葉をよりよく運用できるようになる。

文法を知らなくても、文法を運用できるようになる。

それが、この本の理想なのです。

それでも、お母さんお父さんや先生方は、つい、次のような用語を使って指導に当たってしまうかもしれません。
主語、文節、自動詞・他動詞……等々。
しかし、安易にそうした言葉を使わないことを、私はおすすめします。
なぜなら、言語学者でさえ、そうした用語には懐疑的だからです。
たとえば、次の文の「主語」は、何でしょうか?

「太郎は平泳ぎが得意だ」

「太郎は」でしょうか? 「平泳ぎが」でしょうか?
これは、簡単には特定できません(『まちがいだらけの日本語文法』町田健著/講談社)。そもそも特定することに意味がない、と言ったほうがよいかもしれません。太郎も平泳ぎも、どちらも重要な情報であり、「主たる言葉」すなわち主語であると決める意味は、あまりないのです。
言語学者・町田健氏の右記の本には、自動詞・他動詞、あるいは文節というものについても、数々の疑問が書かれています。
そこで、本書でもそうした姿勢にならい、いわゆる国文法の用語を使うことは極力控えました。
そう考えると、先に書いた「文法上不適切」という表現自体、控えなければならなくなります。
そこで、本書では、「正しい文」「間違った文」といった表現を、極力避けています。代わりに、「自然な文」「不自然な文」といった表現を用いています。
これらのことを知ったうえで、肩ひじ張らずに、個々の具体的な問題に向き合っていただければと思います。

「ふくしま式」ならではの特長

本書は、「ふくしま式」問題集の既刊本と異なり、技術・型・方法を背後に隠している。
先に、そう述べました。
それでは、いったいどこが「ふくしま式」なのでしょうか。
それは習得のためのステップです。
簡単な問題から難しい問題へ。
選択式から記述式へ。
一部を考える問題から、全体を考える問題へ。
そういった段階的な展開は、既刊本と同じです。
それに加えて今回は、一度扱った文を再度別の問題でも扱うという工夫によって、習熟を図れるように工夫されています。
たとえば、41ページに出てきた文が、61ページにも出てきます。43ページに出てきた文が、55ページにも出てきます。47・49ページに出てきた文が、57ページにも出てきます。
「少し間を空けてから再度登場する」というところが、ポイントです。
記憶というのは、「少し間を空けてから思い出す」というプロセスによって、定着していきます。
単純な設問の連続だからこそ、一過性で終わらせない。「あれ? 前にやったぞ?」と思わせ、そのときの学びをよみがえらせる。
こうした工夫が、学習効果を増強させているわけです。
学習効果という意味では、「文全体を書きなさい」という指示も、有益なポイントになっています。
「が」を「を」に替えるだけ、といった問題であっても、「文全体を書きなさい」と指示されます。
こうした工夫によって、「一文力」が「文章力」へとつながっていきます。
なにしろ、最終的な目標は、問題集を離れて日常で長い文章を書く場面に直面したときに、「一文力」を役立ててもらうことなのです。
ひらがな一字を修正するだけで終わらせず、なるべく手を動かして文全体を書く作業を取り入れることで、それが「文章力」への橋渡しになる。
「文全体を書きなさい」という指示には、そうした意図があるわけです。
たかが一冊、されど一冊。
この問題集は、子どもたちの「一文力」を高めます。
そして、その先にある「文章力」をも、高めてくれるのです。
さあ、この貴重な一冊、今すぐ始めましょう!

ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集[一文力編]目次

 

  • パート1 不自然な文を直す

  • 1 「牛乳とパンを食べた」
  • 2 「理由は、○○というのが理由です」
  • 3 「好きなのは、カレーライスが好きです」
  • 4 「嬉しかったのは、買ってもらいました」
  • 5 「病気が治せば、旅行に行けます」
  • 6 「どの役を演じるかが決めていません」
  • 7 「宝物をライバルより早く見つかった」
  • 8 「雨雲でそれも悪化させると思われます」
  • 9 「勉強を五時間も集中していた」
  • 10 「人前で発表が苦手です」
  • 11 「今日は雨が降っているが昨日は晴れている」
  • 12 「二時間前は三人しかお客さんがいません」
  • 13 「先生、辞書を忘れたので貸してくれますか」
  • 14 「やって見なければ分からない」

 

  • パート2 誤読させない文を作る

  • 1 「二月に引っ越すと言った」(いつ)問題実物ページ p.40,41 / 解答解説実物ページ p.42
  • 2 「動物園で買ったばかりの帽子をなくした」(どこで①)
  • 3 「窓際で手を振る人を写真に撮った」(どこで②)
  • 4 「パンダが写真を撮っていたら出てきた」(誰が・何が①)問題実物ページ p.57 / 解答解説実物ページ p.58(59)
  • 5 「タクシーが待っている間に到着した」(誰が・何が②)問題実物ページ p.(58)59 / 解答解説実物ページ p.60
  • 6 「簡単な計算問題の解き方」(どんな・どのように①)
  • 7 「たまたま難関校に合格した子」(どんな・どのように②)
  • 8 「動物園で、買ったばかりの帽子をなくした」(読点①)
  • 9 「パンダが、写真を撮っていたら出てきた」(読点②)
  • 10 「電車の中で話し合う日を決めた」(読点③)
  • 11 「不安より自信が勝つたびにわいてきた」(読点④)
  • 12 「一番人気のチームの選手にサインをもらった」(のの文①)
  • 13 「東大出身の山田さんのお母さんに会った」(のの文②)(読点⑤)
  • 14 「国語は算数のようにできない」(~ように~ない)
  • 15 「サナエは、モモエのように踊れないことがある」(~ように~ない)
  • 16 「きみがぼくが書いた作文をまねした」(がが文)
  • 17 「水を火を消すためにかけた」(をを文)
  • 18 「ぼくが思っていることを話してと言った」(「 」で区切る)
  • 19 「新しい夜景が見えるレストランで食事をした」(「 」で区切る)
  • 20 パート2 おさらい問題

 

  • パート3 文を分かりやすくする

  • 1 文を分ける(因果関係を明示する)
  • 2 文を分ける(因果関係をあえて明示しない)
  • 3 文を分ける(結論を先に書く)
  • 4 文を分ける(逆接の連続を直す)①
  • 5 文を分ける(逆接の連続を直す)②
  • 6 二種類の並列関係を区別する
  • 7 文を分ける(挿入句を外に出す)
  • 8 読みやすい語順で書く(いつ・どこで)
  • 9 パート3 おさらい問題

 

  • パート4 おさらい問題

  • 1 おさらい問題 その1
  • 2 おさらい問題 その2
  • 3 おさらい問題 その3
  • 4 おさらい問題 その4

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