
目次
- 指導目標(指導内容)
- 言語運用の「形式」における目標
- 言語運用の「内容」における目標
- その他
- 指導方法
- 評価
- その他
- 所持物(在籍生徒用:旧サーバー上のページへ飛びます)
1. 指導目標(指導内容)
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言語運用の「形式」における目標
- 形式の習得が、当塾の第1の目標です。
「どう読むか・どう書くか・どう話すか・どう聞くか」。これが「形式」です。 - 「国語力=論理的思考力=3つの力」を身につける
- 読む・書く・話す・聞くという言語運用の4場面において共通して必須となる「型・技術・方法」を、手を替え品を替えての変化のある反復指導により、徹底的に身につけさせます。
- 詳しくは「国語力とは」のページをご覧ください。
- 形式の習得が、当塾の第1の目標です。
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言語運用の「内容」における目標
- 内容の習得が、当塾の第2の目標です(第1の目標の達成のために不可欠なものです)。
「何を読むか・何を書くか・何を話すか・何を聞くか」。これが、「内容」です。 - 語彙および知識を身につける
- 語彙は、特に反対語(対義語)の知識が肝要です。語彙指導の主教材として『「本当の語彙力」が身につく問題集』を用い、知識の定着を図ります。反対語の知識量は、対比関係整理力(くらべる力)、同等関係整理力(言いかえる力)に直接の影響を与えます。
- 小→中→高と進むにつれて、いわゆる一般常識や、哲学的・社会的・科学的な知識の質・量が、読み書きのレベルを左右するようになります。言語教育に関連の深いソシュール記号論及び構造主義~ポスト構造主義の考え方、いわゆる「重大ニュース」のような社会的知識、あるいは現代の医療がかかえる諸問題等に至るまで、幅広い知識を伝授することで、読み書きのクオリティ及びスピードを向上させます。どんな読解問題でも「知っていれば速い」のです。書くときも同じです。
国語の教師・講師というものは、社会の諸問題に常に敏感でなければなりません。そして、哲学から自然科学まで、幅広い知識を持っていなければなりません(たとえば林修氏のように)。当塾ではそうした知識の伝授をも、重視しているわけです。 - 知識の量は、因果関係整理力(たどる力)を左右します。「AだからBなのである」と聞いて「なるほどね」と思えるか、「え? なんで?」と思うかは、知識の量に依るわけです。その意味で、知識とは実は思考力そのものなのです。
- ものの見方・考え方=「7つの観点」を身につける
- これは「内容」を導き出すための「形式」であると言えます。
- 時間の観点/空間の観点/自他の観点/心理の観点/五感の観点/目的・手段の観点/プラス・マイナスの観点です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
- 内容の習得が、当塾の第2の目標です(第1の目標の達成のために不可欠なものです)。
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その他
- 特定のカリキュラム(学年単位で輪切りされた年間指導計画)は、用意していません。指導計画は、個々の曜日時間帯ごとに短期的に設定し、必要に応じ随時変更を重ねていきます。
- あえてカリキュラムを示すならば、『「本当の国語力」が身につく問題集』シリーズの目次が参考になるでしょう(下記は「ベーシック」の目次)。
- 実際の授業内容の記録詳細は、こちらで閲覧できます。
- 指導内容の難易度について2,3月及び9月に新規入塾生が入ることが多くなっています。そのため、2,3月はもちろん、9月にも基本的な内容を一時的に増やす場合があります。おおまかには、次のような流れになっています。
2. 指導方法
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指導形態・授業の流れ
- 1授業15名までの小集団一斉指導です。
- いわゆるマンツーマン個別指導(終始1対1~1対2で進めるような形態の指導)は行っていません。
- ただし、一斉指導の授業中に最低でも1回、多ければ5回ほどの個別対応指導(個別の添削指導など)を全員に対して行います。
- 授業の流れについて、詳しくはこちらをごらんください。
- 一斉指導のメリットと個別指導のデメリットについては、こちらまたはこちらをごらんください。
- 異校種,異学年同席での指導です(時間割参照)。国語力育成のプロセスにおいて、校種・学年というものはほとんど影響しません。
「形式」すなわち「どう書くか、どう読むか」を第1の目標とし、「内容」すなわち「何を書くか、何を読むか」を第2の目標とする。 - このとき、少なくとも第1の目標「形式」については、スポーツと同じく、校種・学年に関係なく技能を高めることができます。
「A。しかしB。だからC」という型で文章を書くとき、小学生なら、たとえばこんな文章になります。
「昨日は雨だった。しかし、今日は晴れている。だから、今日は昨日より気分がいい」
中学生なら、たとえばこんな文章。
「肉体的にはまだまだ元気だった。しかし、精神的には疲労していた。だから、試合は思うような結果には至らなかった」
高校生なら、たとえばこんな文章。
「価値というものは相対的である。しかし、絶対的価値というのもあるのではないか。だから、追求をやめてはいけない」
いずれも、内容こそ違えど、形式は同じ。型の学習に、校種・学年は関係ないのです。中学生になるまでは「しかし」を使わない、「だから」は高校生から勉強する、などといったことがあり得ない以上、これらは当然のことであると言えます。 - 第2の目標「内容」については、ある程度、難易度の境界線があります。
その意味において、特に各曜日の2コマ目は、少しずつ指導内容を変えています(次項の教材参照)。 - ほんのわずかながら、「下学年の子とは一緒に勉強したくない」などという声も(入塾前の子どもたちから)聞くことがありますが、それは本質的な学習を経験したことのない人の言葉です。繰り返しますが、スポーツと同じなのです。「年下とは競いたくない」などというスポーツ選手に、強い選手はいません。下学年に負ければ悔しくなり、上学年に勝てば嬉しくなる――そんな心理的動機を生む意味でも、利点しかない形態であると断言できます。
その他の授業中写真は、こちらにも複数掲載しています。
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使用教材
- 読むこと(読解)では、多くの場合オリジナル設問を与えますが、既存の過去問等を与えることもあります。
- ふくしま式問題集等に掲載されている超短文(50~500字ほどの文章)などに対するオリジナル設問
- 難易度(標準)の説明的文章:『こころの処方箋』(河合隼雄)などに対するオリジナル設問
- 難易度(高め)の説明的文章:『高校生のための評論文キーワード100』(中山元)などに対するオリジナル設問
- 難易度(標準~高め)の文学的文章:『まゆみのマーチ』(重松清)などに対するオリジナル設問
- 既存問題集の配付:『中学入試最高水準問題集』(金曜17:30)/『50%以下しか解けない差がつく入試問題』(金,土19:40)
- 問題集配付ではない形で実際の入試過去問を用いることもあります(小中高問わず)。文章の利用に当たっては、日本文藝家協会等の著作権管理団体に申請、または出版社経由で著者本人に申請し、著作権使用料を支払った上で適正な二次利用を行っています。
- 書くこと(作文・小論文)では、〈ふくしま式200字メソッド〉〈ふくしま式 逆説型短作文〉などの「型」を用いた短作文や、入試小論課題を利用した小論文などを書きます。
- 話すこと,聞くこと(対話)については、通常授業の中で口頭問答を多々取り入れます(簡単な問いについて指名して答えさせる形)。しかし、学校のように「生徒どうしで話し合う」「生徒の前に立たせて発表させる」というような場面は皆無ですから、人前で話すのが苦手なお子さんもどうぞ安心してください(希望者のみ対象で実施する討論部を除く)。
- 教材は全て無料で配付します(全て新品です)。「学習用データ」のページにある豊富なオリジナル教材も、全て無料です。
- オンライン生が「通塾枠を移動したことに伴い新しい教材が必要になった場合」「ノートを使い切りそうな場合」は、そのつど郵送します(原則として教材費・送料無料、ただし生徒都合による頻回の通塾枠移動の際は例外あり/海外は送料実費徴収)。ノートは(最初の1冊を含め)年2冊を上限とします。
- 「小学生版」と書かれた問題集であっても、高校生まで幅広く用いています。その意味は、たとえば『「本当の語彙力」が身につく問題集』を実際に手にとって内容を見ていただければ一目瞭然でしょう。小学生から高校生まで幅広く確実に役立つ、本質的な語彙を体系的に集めています(「小学生版」というタイトルは、書店が棚を決めやすいようにと出版社から求められるためやむなくつけているものであり、本来は全校種全学年版なのです)。
- 教材は不定期に変更することがあります。
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▼ノート、ファイル、プリント教材・入試問題等
- プリント教材は、「① 一度使って終わりのもの(読解の問題や解説など)」「② 何度も使用するもの(基本技術/基礎知識)」の2種類があります。②のうちの多くは、学習用データのページでダウンロード・印刷できます(生徒のみ)。|紙ファイルは、プリント教材(入試問題等を含む)を保管するために差し上げています。初期配付プリント(先述の②の一部)は最初からファイルに入れてあります(オンライン生は中身だけ郵送:ファイル本体は送りません)。
- プリント教材は、「① 一度使って終わりのもの(読解の問題や解説など)」「② 何度も使用するもの(基本技術/基礎知識)」の2種類があります。②のうちの多くは、学習用データのページでダウンロード・印刷できます(生徒のみ)。|紙ファイルは、プリント教材(入試問題等を含む)を保管するために差し上げています。初期配付プリント(先述の②の一部)は最初からファイルに入れてあります(オンライン生は中身だけ郵送:ファイル本体は送りません)。
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▼ふくしま式「本当の語彙力」が身につく問題集、ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集ベーシック、国語読解[完全攻略]22の鉄則、こころの処方箋
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▼中学入試最高水準問題集、評論キーワード、50%以下しか解けない差がつく入試問題
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▼自著最新刊『ふくしま式で最難関突破! 男女御三家・難関校 中学入試国語を読み解く』は、2021年3月配付(金1730枠、及び全ての1940枠)
- 読むこと(読解)では、多くの場合オリジナル設問を与えますが、既存の過去問等を与えることもあります。
3. 評価
- 評価については、こちらをごらんください。
4.その他
- 同じ曜日時間帯に複数年つづけて在籍する場合の指導内容について:
たとえば小学生対象の17:30枠の場合、次のような疑問が生じます。
「小5で入塾し1年が経過した後、翌年も同じ曜日の17:30枠に在籍すると、また小5レベルの基本に戻ってしまうのか?」
そのような心配は無用です。
2年連続、あるいは3年連続(中高生枠では4年連続もあり得る)で同じ曜日時間帯に在籍する生徒がいるならば、そういう生徒のニーズにも適確にこたえられるよう、教材の選定を工夫します。教材は、年々変化・進化していきます。
読解の題材としての文庫・新書・問題集等も、同じ本を毎年使うとは限りません。
時勢に合わせた最適な題材を選定し、与えていきます。
もし同じ課題を与えることになったとしても、一度解いている生徒に対しては難易度の高い設問を別途与えるなどして、「より上」を目指せるよう配慮します。
逆に、基礎を再度復習すべき生徒に対しては、あえて同じ課題を与えるというケースもあります。
むしろ、「やっていることはいつも同じ」であるとも言えます。
題材が何であれ、当塾の指導目的はいつも、論理的思考力=「3つの力」を高めることのみです。
何年通うにしても、その目的のために手を替え品を替えつつ継続的に取り組んでいくということになります。
論理的思考力(言語技術)を習得する道のりに、ゴールはありません。
たとえ、小4から高3までフルに9年間通ったとしても、言語技術を習得することの奥深さ・楽しさが増すことこそあれ、これで終わりという地点に到達することはありません。
ですから、同じ曜日時間帯に何年か通うということのデメリットを心配することは、まったく必要ありません。